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【専門店が教える】失敗しないカーフィルムの選び方。効果・種類・見え方を解説。
車のドレスアップアイテムとして、多くの車に施工されている「カーフィルム」。
ドレスアップやプライバシー確保、遮熱化など、その目的は様々であり、
それに応じたさまざまなフィルムが存在しています。
そのため、自分の希望する形にするためには、
どんなフィルムを貼れば良いのか、悩むこともあるのではないでしょうか?
そこで、このコラムでは、
カーフィルムの持つ基本的な性能や得られる効果(メリット)、
また、種類や透過率ごとの見え方などについて、
カーフィルムの専門店が徹底解説していきます。
カーフィルムの性能と効果(メリット)
ではまず、カーフィルムの基本的な性能や効果には、
どんなものがあるのでしょうか?
ここでは、フィルムによって得られる5つのメリットをご紹介します。
01. 紫外線(UV)カット効果
1つ目のメリットは、「紫外線(UV)」をカットできるということです。
紫外線(UV)は、お肌に悪い影響を与えるのはもちろんですが、
お車のインテリア(内装)も紫外線の影響で劣化します。
特に車の窓ガラスは、そのサイズ(面積)的にも、
車全体の中で大きな割合を占めていますから、
紫外線は否応なく車内に入り込んできます。
そこで、カーフィルムを貼ることによって、
紫外線をしっかりとシャットアウトすることができます。
カーフィルムでは、紫外線(UV)を99%カットするのが基本です。
最近では100%カットするというタイプのフィルムも登場しています。
ただし、インターネットなどで安価に販売されているものの中には、
99%カットと謳いつつも、実際はその数値に満たないものもあります。
DIYでフィルムを貼られる場合は、
信頼できるメーカー・ブランドのものを選択されることをお勧めします。
02. 赤外線(IR)カット効果
紫外線(UV)とともに、
もう一つ私たちに影響を与える要素となるのが、「赤外線(IR)」です。
赤外線(IR)は主に熱的な作用として、私たちに暖かい・暑いと感じさせ、
車内の温度上昇もこの赤外線が影響しています。
この点で、現在販売されている多くの車には、
純正ガラスに赤外線(IR)カット機能が付帯されていません。
つまり、多くの車では、
暑さ対策が基本的に取られていないというわけです。
ですから、遮熱機能が加わったカーフィルムを施工することで、
赤外線(IR)を文字通りシャットアウトし、
暑い夏の時期にも快適な車内空間を確保できるのです。
03. プライバシー確保
カーオーナー様の中には、紫外線や赤外線などの機能的な面というよりも、
プライバシーの確保をメインとして貼られる方も多いと思います。
外から車内の様子をほとんど見えないようにしたいという方もいるでしょうし、
視認性も考慮して、少しだけ色味を足したいという場合もあるでしょう。
この点で、カーフィルム(スモークフィルム)にはさまざまな色の濃さがあるので、
イメージする形のスモーク化を実現することができます。
04. ドレスアップ効果
これまで、カーフィルムと言えば黒色のスモークフィルムが基本でしたが、
今は青や紫、ゴールドなど、様々な色味に発色するカラーフィルムも登場しています。
他車とは一味も二味も違う車へとドレスアップできるのも、
カーフィルムの醍醐味なのです。
05. 飛散防止効果
意外と知られていないことですが、カーフィルムが貼られていたことで、
事故の際にガラスが飛び散らずに二次災害を防げたという例も少なくありません。
ガラスの破片は、時に凶器になり得ます。
ですから、あなたと周りの人を守る措置として、カーフィルムは大きな効果を発揮します。
カーフィルムの種類
では次に、カーフィルムにはどんな種類があるのでしょうか?
その点を大きな括りに分けてご紹介しましょう。
01. スモークフィルム
黒を基調とするフィルムで、基本的に後部座席エリアに貼るフィルムになります。
法定で定められている透過率の関係上、フロントエリアには施工できません。
透過率によって、フィルムの濃さが異なり、
数値が0%に近いほど色の濃い真っ黒なフィルムになります。
透過率の設定も、1%,3%,5%,7%,10%,15%,25%…など、
細かく分類されていますので、希望に沿う形での施工が可能です。
ただし、スモークフィルムを施工すると、
基本的に視認性が低下しますので、その点は注意が必要になります。
02. 透明(クリア)フィルム
スモークフィルムフィルムとは異なって、
フロントガラスや運転席・助手席などにも施工できるカーフィルムです。
透明でありながら、紫外線カットや赤外線カット機能を備えているため、
特に運転手の方にとってはうれしいアイテムです。
透明なので、施工後の視認性も問題ありません。
多くのお車で車検をクリアでき、安心してお乗りいただけます。
03. オーロラフィルム
オーロラフィルムは、近年登場したまったく新しいフィルムです。
一般的なスモークフィルムとは異なり、
天候や見る角度によって青や緑や紫など様々な色味に変化する特殊フィルムです。
そして、そのようなカラーフィルムでありながら、
多くの車種でフロントエリアに施工できる可能性のあるフィルムでもあります。
価格はスモークフィルムに比べて高額になりますが、
他と一味も二味も違った形にカスタマイズしたいなら、お勧めのフィルムです。
04. 飛び石防止フィルム
カーフィルムの中には、
飛び石からフロントガラスを守ることを目的とした保護フィルムもあります。
ガラスの外側に貼ることで、物理的に飛び石の衝撃を吸収・緩和します。
ただし、特殊フィルムのため、施工金額は高額になります。
また、高い技術を必要とするため、専門店での施工をお勧めします。
透過率ごとのカーフィルムの見え方
ではここからは、実際のカーフィルムの見え方について、
写真とともにご紹介していきます。
「これくらいの濃さを希望しているのだけど…。」
というイメージもあるかと思います。
感覚的な部分ですので、個人差も生じる部分ですが、
おおまかな雰囲気としてご参考ください。
また、これから紹介するカーフィルムは、
当店(株式会社ウエラ名古屋)が採用している、
「ニュープロテクション」シリーズでの見え方になります。
フィルムブランドによっても多少の差がありますので、ご了承ください。
透過率1%スモーク:とにかく真っ黒にしたい方に。
1%スモークは、当店が扱うフィルムの中で、一番濃い(黒い)フィルムです。
ディーラーなどでは基本的に取り扱っていないので、
このスモークフィルムをご希望の場合は、専門店での施工となります。
このフィルムは、視認性などを度外視しして、
とくかく真っ黒にすることを一番に求められる方にお勧めのフィルムです。
ほとんどの車種で外から中が見えないレベルになります。
ただし、明らかに視認性は落ちます。
特に屋内での運転や夜間時の運転では、周辺の状況が見えにくくなりますので、
そういった点に不安を覚えられる方は、選択されない方が無難です。
施工事例もご覧ください。
―トヨタ クラウン―
【施工前】
【施工後】
緑の色味が強めながら透明度の高いガラスが採用されていたクラウンでしたが、
1%スモークによって、車内の様子がほぼ分からないレベルまで黒くなります。
―トヨタ アルファード―
【施工前】
【施工後】
こちらは、アルファードの施工前後での車内の比較写真です。
昼間でも車内はまるで夜間のようなイメージになります。
外の様子も見にくくなっていますので、視認性の低下には注意が必要です。
透過率5%スモーク:外から車内を見えないようにしたい方に。
5%スモークは、
多くのフィルムブランドで一番濃いフィルムとして設定されている透過率です。
ディーラーでフィルム施工を勧められる際にも、
一番濃いフィルムはどれですか?となると、大抵この5%のスモークフィルムになります。
先ほどの特殊な1%スモークと比べればもちろん濃さは薄くなりますが、
一般的に真っ黒なフィルムと言えば、この5%あたりのフィルムですので、
十分に外から車内を見えないレベルにまで持っていくことができます。
ただし、1%スモークと同じく視認性は落ちますので、その点は注意が必要です。
施工事例もご覧ください。
―BMW 3シリーズワゴン―
【施工前】
【施工後】
透明度の高い純正ガラスでしたが、施工後はほとんど車内の様子が見えない形になります。
ただし、よくよく見ると一部車内の様子が透けて見えているため、
このあたりが1%スモークとの違いになります。
―ホンダ フリード―
【施工前】
【施工後】
こちらは、ホンダ フリードでの施工前後での車内の比較写真です。
1%スモークほどではありませんが、施工後はやはり車内が暗くなります。
夜間の運転では注意が必要な場面も出てくるでしょう。
透過率10%スモーク:適度なプライバシーを確保したい方に。
10%スモークは、プライバシーを確保できる濃さの中で、
一番明るいフィルムになります。
車体サイズの小さなお車の場合は、
外から車内が見えないレベルを確保できることが多いですが、
ミニバンや1BOXなど、LL,3Lサイズのお車になると透ける感じが出てきます。
視認性も1%や5%スモークに比べれば向上しますので、
プライバシーと視認性の両立を求められる方にとっては、
このあたりからのスモークフィルムを選ばれると良いかもしれません。
施工事例もご覧ください。
―MINI ミニクロスオーバー―
【施工前】
【施工後】
10%スモークでも、ミニクロスオーバーサイズのお車であればここまでスモーク化できます。
ただし、シートなどの車内の様子が一部シルエットとして透けて見えています。
「適度なプライバシー感」という表現の濃さになります。
透過率15%スモーク:濃すぎず薄すぎずを求める方に。
15%スモークは、プライバシー確保と視認性のバランスが一番良い濃さになります。
「濃すぎず薄すぎず」の塩梅です。
真っ暗にはしたくはないけど、
でもある程度のプライバシー感は欲しいという方にお勧めです。
施工事例もご覧ください。
―BMW X5―
【施工前】
【施工後】
先ほどの10%スモークまでに比べて、車内のシルエットもある程度見えるようになり、
明らかに「黒さ」感が薄くなります。
とはいえ、施工前と比べればプライバシーをある程度確保できるレベルにはなります。
―ルノー カングー―
【施工前】
【施工後】
こちらは、緑味の濃い純正ガラスに15%スモークを貼った比較画像です。
真っ黒を求める方には物足りない濃さですが、
プライバシーはある程度で良いという方には、ちょうど良いフィルムの濃さになるかと思います。
透過率25%スモーク:純正のプライバシーガラスと同程度の濃さを求める方に。
25%スモークは、15%に比べてさらに薄くなります。
多くの自動車メーカーでは、
純正でスモークの入ったガラス(プライバシーガラス)を採用していますが、
このプライバシーガラスの透過率が大体25%あたりになっています。
ですから、25%スモークは、それと同程度の濃さになります。
施工事例もご覧ください。
―トヨタ ランドクルーザー70―
【施工前】
【施工後】
施工前に比べれば、黒くはなっていますが、
シートシルエットなどははっきりと確認できます。
少し色味を足したいという方には、お勧めの濃さになります。
―アウディ A3セダン―
【施工前】
【施工後】
オーナー様の中には、
スモークフィルムは貼りたいけど、落ち着いた感じのものが良い。
という方もいらっしゃると思います。
その場合にも、この25%かもしくは15%あたりが良い塩梅になります。
透過率88%透明フィルム:フロントエリアへ、もしくは色味を変えずに遮熱化したい方に。
当店が取り扱う「ニュープロテクション」シリーズの、
透明遮熱フィルムは、透過率88%という高い透明度を誇るフィルムです。
透明ながら、紫外線(UV)を99%カット、赤外線(IR)も80%以上カットします。
これにより、多くの車種でフロントエリアへの施工が可能です。
また、フォルムを変えずに遮熱化したいオーナー様にとっても、
透明遮熱フィルムはお勧めになります。
施工事例もご覧ください。
―アウディ A6―
【施工後】
施工後も貼ってあるのかどうか分からないレベルの透明感です。
視認性に影響を与えることもほぼありませんので、安心して運転いただけます。
―ポルシェ ケイマン―
【施工後】
オーナー様の中には、
遮熱化したいけどフォルムは崩したくないといった思いや、
スモークによってインテリアが見えなくなるのがイヤという場合もあるでしょう。
それに一番お応えできるのが、この透明遮熱フィルムになります。
【番外】オーロラフィルム:フロントガラスを青や紫に発色させたい方に。
オーロラフィルムは、
天候や見る角度によって青や紫、黄色や緑などの色味に変化するフィルムです。
しかし発色するとはいえ、車検対応のフィルムとして、
多くの車両で施工後も法定の透過率70%以上を確保できます。
なぜ、様々な色味に発色するのにも関わらず、
車検をクリアすることが出来るのかについては、
こちらの特集コラムをご覧ください。
施工事例もご覧ください。
―トヨタ アルファード―
【施工後】
こちらのオーロラフィルムは、ブレインテック社の「シャインゴースト」です。
青みに強く発色するフィルムですが、法定70%以上をしっかりとクリアしています。
他とは圧倒的に異なる存在感を出したい方には、お勧めのドレスアップアイテムです。
透過率ごとのカーフィルムの見え方 まとめ
ここまでで、透過率ごとのカーフィルムの見え方についてご紹介してきました。
スモークフィルム施工前後の比較や、施工後の様子としてご紹介した事例は、
あくまでも写真でのご紹介ですので、実際の見え方とは異なる場合があります。
また、透過率ごとの目安となる表現も、あくまでも感覚的な話ですので、
一概に定めるのが難しい所もあります。
とはいえ、これまでご紹介してきた見え方と目安が、
フィルム施工をご検討しておられる方の助けとなれば幸いです。
まとめ
このコラムでは、
カーフィルムの持つ基本的な性能や得られる効果(メリット)、
また、種類や透過率ごとの見え方などについて解説してきました。
カーフィルムは、プライバシーを確保できるアイテムであることはもちろん、
紫外線(UV)や赤外線(IR)をカットする機能的な面も兼ね備えています。
とはいえ、カーフィルムには様々な種類があり、
それぞれに特徴もあれば見え方も異なります。
ですから、カーフィルムをご検討の際には、納得が行くまで問い合わせたり、
実際に施工店に行って相談されることをお勧めします。
専門店では、フィルムサンプルやデモカーが置いてあることもありますので、
そういったサービスを利用するのも良いでしょう。
いずれにしても、カーフィルムを貼ることで、
快適な車内空間とドレスアップ効果を創り出すことができます。
このコラムが、その点で少しでも助けになることを願っております。
執筆
執筆者
1972年創業 プロテクションフィルム・カーフィルム専門店
株式会社ウエラ名古屋
カーフィルム名古屋.com(https://wellafilm.com/)